証券アナリストは3カ月で合格できる?効率的な勉強法と学習スケジュールを解説
こんな疑問を解決
- 証券アナリストの効率的な勉強法は?
- 3カ月などの短期間で合格する方法は?
- 仕事が忙しく、勉強時間が取れない人の対策は?
このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
証券アナリスト試験は、金融・投資に関する幅広い専門知識が問われる資格試験です。
学習範囲が広く、専門的な内容も多いため、勉強方法を間違えると、合格までに多くの時間がかかってしまいます。
しかし、効率的な勉強法と学習スケジュールを実践すれば、働きながらでも3カ月で証券アナリスト試験の合格を目指すことは十分可能です。
私は三井住友銀行で外国為替ディーラーとして勤務していた際に証券アナリスト試験に合格し、現在は日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)として、金融・投資に関する教育事業を行っています。
この記事では、証券アナリスト試験に、仕事が忙しい人でも働きながら3カ月で合格する方法について解説していきます。
これから勉強を始める方はもちろん、すでに学習を進めているものの、思うように成果が出ていない方も、ぜひ参考にしてください。
証券アナリスト1次試験は3カ月で合格できる?
結論からいうと、証券アナリスト試験は、3カ月間の集中学習で合格を目指すことが可能です。
ただし、誰でも3カ月で合格できるというわけではありません。
証券アナリスト試験では、株式分析、債券分析、財務分析、経済学など、幅広い分野の知識が問われます。
特に、金融や経済について初めて勉強する方にとっては、専門用語や計算問題が難しく感じられることもあるでしょう。
そのため、短期間で合格を目指す場合には、次の3つが重要になります。
短期間で合格を目指す3条件
- 必要な勉強時間を確保すること
- インプットとアウトプットを並行して進めること
- 基礎・頻出論点を優先して学習すること
特に重要なのが、2つ目の「インプットとアウトプットを並行して進めること」です。
証券アナリスト試験では、テキストや講義を視聴して内容を理解するだけでは、実際の試験問題を解けるようになりません。
学んだ知識を使って問題を解き、理解が不十分な箇所を復習することで、初めて得点力が身についていきます。
短期間での合格を目指すなら、すべての内容を完璧に理解してから問題演習に進むのではなく、学習した範囲から積極的に過去問を解いていくことが大切です。
3カ月で合格を目指すための具体的な勉強法や学習スケジュールについては、以下の動画でも詳しく解説しています。
証券アナリスト試験の合格に必要な勉強時間
証券アナリスト試験の勉強法を考える前に、まずは合格までに必要な勉強時間を確認しておきましょう。
1次試験の勉強時間は200~300時間が目安
証券アナリスト試験の勉強時間は、一般的に次の程度が目安となります。
| 試験区分 | 勉強時間の目安 |
| 第1次試験(全科目) | 200~300時間 |
| 第2次試験 | 300時間前後 |
※ 日本証券アナリスト協会が公表した学習時間に関する調査を参考にした目安です。
第1次試験の勉強時間について、日本証券アナリスト協会が公表した調査では、次のような結果となっています。
| 勉強時間 | 割 合 |
| 100時間以下 | 22.2% |
| 101~200時間 | 34.5% |
| 201~300時間 | 23.2% |
| 301~400時間 | 7.0% |
| 401時間以上 | 4.9% |
| 分からない | 8.2% |
※ 出典:日本証券アナリスト協会(2022年第1次秋試験に関する調査)
この結果を見ると、100~300時間程度の学習時間を費やしている方が多いことが分かります。
ただし、これは学習時間の分布であり、各時間帯の合格率を示したものではありません。
実際に必要となる勉強時間は、金融・経済の基礎知識や実務経験によっても異なります。
例えば、銀行や証券会社などで勤務している方は、業務で身につけた知識を試験勉強に活用できる場合があります。
一方、金融・投資について初めて学ぶ方は、専門用語や計算方法の理解に時間がかかることもあるでしょう。
3カ月で合格を目指す場合には、まず240時間程度を一つの目標とし、理解度に応じて勉強時間を調整することをおすすめします。
3カ月で合格を目指すなら週20時間の勉強が目標
3カ月間で240時間の勉強時間を確保するには、週20時間の学習が必要です。
ここでは、3カ月を12週間として計算します。
| 平日の勉強時間 | 休日の勉強時間 | 週の勉強時間 | 3カ月の合計 |
| 1日1時間 | 1日5時間 | 15時間 | 約180時間 |
| 1日2時間 | 1日5時間 | 20時間 | 約240時間 |
| 1日3時間 | 1日5時間 | 25時間 | 約300時間 |
※ 平日5日間、休日2日間として計算しています。
例えば、平日に毎日2時間、土日にそれぞれ5時間勉強すれば、週20時間、3カ月で約240時間を確保できます。
もちろん、働きながら毎日2時間勉強することは簡単ではありません。
しかし、通勤時間や朝の時間を活用するなど、生活スタイルに合わせて勉強時間を分散させれば、実現できる可能性は十分にあります。
また、3カ月での合格にこだわる必要はありません。
仕事や家庭の事情で十分な勉強時間を確保できない場合には、4~6カ月など、余裕を持ったスケジュールを組むことも有効です。
大切なのは、無理な計画を立てることではなく、継続できる学習時間を確保することです。
証券アナリスト試験の難易度については、勉強時間だけでなく、合格率や受験者の属性なども踏まえて、以下の記事で詳しく分析しています。
→ 関連記事:証券アナリストの難易度は高い?合格率・勉強時間から徹底解説
勉強を始める前に準備しておくべきこと

証券アナリスト試験の勉強を始める前に、確認しておきたいことが3つあります。
勉強を始める前の3つの確認事項
- 日本証券アナリスト協会の講座を受講する
- 使用する講義・テキスト・問題集を決める
- 1週間・1カ月の学習計画を立てる
① 日本証券アナリスト協会の講座を受講する
証券アナリスト試験を受験するためには、必ず日本証券アナリスト協会が実施する講座を事前に受講する必要があります。
第1次試験は、講座を受講した年度の翌年度から受験できる仕組みです。
例えば、2026年度に第1次レベル講座を受講した場合、2027年度の第1次試験から受験できます。
つまり、「3カ月で合格を目指す」というのは、受験資格を満たしたうえで、試験に向けて3カ月間の集中学習を行うという意味です。
講座の受講開始から3カ月後に、必ず試験を受けられるわけではない点には注意しましょう。
また、講座の申込期限や試験日程は年度によって異なる可能性があります。
最新の情報は、日本証券アナリスト協会の公式サイトで確認してください。
なお、証券アナリストの資格概要や試験制度、取得までの流れについては、以下の記事で詳しく解説しています。
→ 関連記事:証券アナリストとは?難易度・合格率・勉強時間・取得メリットを徹底解説
② 使用する講義・テキスト・問題集を決める
勉強を始める前に、主に使用する教材を決めておきましょう。
証券アナリスト試験には、協会の公式テキストのほか、市販の参考書や問題集、資格予備校の講義など、さまざまな学習教材があります。
しかし、複数の教材を同時に使用すると、同じ内容を何度も学習することになり、勉強効率が悪くなる場合があります。
特に3カ月という短期間で合格を目指す場合には、教材を増やしすぎないことが重要です。
自分にとって理解しやすい講義・テキスト・問題集を選び、同じ教材を繰り返し学習することをおすすめします。
なお、すずたく大学では、証券アナリスト試験の対策に役立つ無料の動画講義とPDF教材を公開しています。
これから勉強を始める方は、まず無料講座で実際の講義や教材をお試しください。
③ 1週間・1カ月の学習計画を立てる
使用する教材が決まったら、次に学習スケジュールを作成します。
このとき重要なのは、単に「毎日勉強する」と決めるのではなく、具体的な勉強時間を設定することです。
例えば、平日は仕事前と帰宅後に1時間ずつ、休日は午前と午後に分けて合計5時間勉強する、といった形です。
また、1週間ごとに学習の進捗を確認し、予定より遅れている場合には、翌週の勉強時間や学習範囲を調整しましょう。
証券アナリスト1次試験に3カ月で合格する学習スケジュール

ここからは、3カ月間で証券アナリスト1次試験の合格を目指す具体的な学習計画を紹介します。
おすすめする学習スケジュールは、次のとおりです。
| 期 間 | 主な学習内容 | 到達目標 |
| 1カ月目 | 基礎のインプット+対応分野の過去問 | 全科目の基礎と出題形式を把握 |
| 2カ月目 | 過去問中心+必要な部分の再インプット | 典型問題を自力で解く |
| 3カ月目 | 本番形式の演習+苦手分野の復習 | 時間内に解く力と得点の安定 |
この学習計画で特に意識してほしいのが、インプットとアウトプットを並行して進めることです。
講義やテキストを一通り学習してから過去問を解くのではなく、学んだ内容に対応する問題をすぐに解いていきます。
それでは、各月の具体的な勉強法を見ていきましょう。
1カ月目:基礎のインプットと過去問を並行して進める
1カ月目は、証券アナリスト試験の基礎知識を身につける期間です。
ただし、講義を視聴してテキストを読むだけで終わらせてはいけません。
1カ月目から積極的に過去問を解くことが、短期合格を目指すうえで重要です。
具体的には、次のような流れで学習を進めます。
勉強を進めていく流れ
- 講義やテキストで1つの章・論点を学習する
- 学習した内容に対応する過去問や章末問題を解く
- 間違えた問題の解説を確認する
- 理解が不十分な箇所を復習する
- 次の章・論点に進む
例えば、科目Ⅰの株式分析を学習する場合には、株式分析に関する講義を一通り視聴してから過去問を解くのではなく、各論点を学習するたびに、対応する問題を解いていきます。
この方法には、学んだ知識が記憶に定着し、試験で問われるポイントを早い段階で把握できるといったメリットがあります。
また、分からない箇所があっても、必要以上に深入りする必要はありません。
最初は理解できなかった内容でも、ほかの分野を学習したり、2周目の学習に進んだりすることで、理解できるようになる場合があります。
1カ月目の段階では、一つの難問に時間をかけすぎず、基礎的な内容を幅広く学習しましょう。
1カ月目の目標は、全科目の基礎知識と出題形式を把握することです。
2カ月目:過去問を中心に得点力を高める
2カ月目は、過去問演習を中心に学習を進めます。
1カ月目に学習した内容を復習しながら、実際に自分の力で問題を解けるようになることを目指します。
具体的には、次の流れで学習します。
勉強を進めていく流れ
- 過去問を自分の力で解く
- 正解・不正解にかかわらず、必要に応じて解説を確認する
- 理解できない箇所は講義やテキストに戻る
- 間違えた問題を翌日に解き直す
- 数日後に再び同じ問題を解く
ここで重要なのは、解説を読んで理解するだけで終わらせず、自分の力で問題を解ける状態にすることです。
翌日や数日後に同じ問題を解き直し、解説を見なくても計算できるか確認しましょう。
また、過去問の解説を読んでも理解できない場合には、講義やテキストに戻って再度インプット学習を行います。
このように、インプットとアウトプットを繰り返すことで、知識が定着していきます。
2カ月目の目標は、典型的な問題を自力で解けるようになることです。
3カ月目:本番形式の演習と苦手分野の克服
3カ月目は、試験本番を意識した問題演習を行います。
ここまでの学習で基礎知識と典型問題の解き方を身につけていることを前提に、時間内に問題を解く練習を進めます。
具体的には、次の内容に取り組みます。
勉強を進めていく流れ
- 制限時間を意識して問題を解く
- 問題を解く順番や時間配分を確認する
- 繰り返し間違える問題を復習する
- 苦手分野を重点的に学習する
- 安定して得点できる状態を目指す
証券アナリスト試験では、知識を理解していても、試験時間内に問題を解き終えられなければ十分な得点につながりません。
そのため、3カ月目には時間を計りながら問題を解くことが重要です。
また、繰り返し間違える問題や苦手分野を整理し、重点的に復習しましょう。
なお、学習上の目標としては、各科目で7割程度の得点を安定して取れる状態を目指すとよいでしょう。
これは公式な合格基準を示すものではなく、試験本番で余裕を持って得点するための学習目標です。
3カ月目の目標は、制限時間内に問題を解き、安定した得点力を身につけることです。
証券アナリスト試験で避けるべき4つのNG勉強法

ここまで効率的な勉強法を紹介してきましたが、反対に、避けた方がよい勉強方法もあります。
特に、3カ月という短期間で合格を目指す場合には、次の4つに注意しましょう。
短期間で合格するための4つの注意点
- 全範囲のインプットが終わるまで過去問を解かない
- 一つの難問にこだわって学習が止まる
- 過去問の解法だけを暗記する
- 教材を増やしすぎる
① 全範囲のインプットが終わるまで過去問を解かない
最も避けたいのが、講義やテキストの学習をすべて終えてから過去問に取り組む方法です。
例えば、科目Ⅰの講義を最初から最後まで視聴し、その後に過去問を解き始めるといった勉強法です。
この方法では、最初に学習した内容を忘れてしまう可能性があります。
また、講義を視聴して理解したつもりでも、実際の問題を解けるとは限りません。
そのため、「1章学習したら、その章の過去問を解く」というように、インプットとアウトプットを並行して進めましょう。
② 一つの難問にこだわって学習が止まる
証券アナリスト試験には、理解するまでに時間がかかる論点や、複雑な計算問題もあります。
しかし、一つの難問に何時間も費やしてしまうと、ほかの分野を学習する時間がなくなってしまいます。
特に短期間で合格を目指す場合には、学習時間の配分が重要です。
最初からすべての問題を完璧に解こうとするのではなく、基本問題や頻出問題を優先して学習しましょう。
難しい問題は一度飛ばし、2周目以降に改めて取り組む方法も有効です。
③ 過去問の解法だけを暗記する
過去問を繰り返し解くことは重要ですが、答えや解法を丸暗記するだけでは十分ではありません。
例えば、計算問題の公式を覚えていても、問題の条件が変わると対応できなくなる可能性があります。
大切なのは、なぜその公式を使うのか、どのような考え方で解答を導くのかを理解することです。
過去問で分からない箇所があれば、講義やテキストに戻り、基礎的な考え方から確認しましょう。
④ 教材を増やしすぎる
勉強が思うように進まないと、新しい参考書や問題集を購入したくなることがあります。
しかし、教材を増やしすぎると、学習内容が分散し、復習の効率が悪くなる場合があります。
特に3カ月という限られた期間では、複数の教材に手を広げるよりも、自分に合った教材を繰り返し学習することをおすすめします。
仕事が忙しい場合は科目を絞って受験する方法もある
ここまで、証券アナリスト1次試験の全科目合格を3カ月で目指す学習方法を紹介してきました。
しかし、仕事が忙しく、週20時間程度の勉強時間を確保できない方もいるでしょう。
そのような場合には、無理に全科目の同時合格を目指さず、受験する科目を絞ることも一つの方法です。
証券アナリスト1次試験は、次の3科目で構成されています。
| 科 目 | 試験科目 |
| 科目Ⅰ | 証券分析とポートフォリオ・マネジメント |
| 科目Ⅱ | 財務分析・コーポレート・ファイナンス |
| 科目Ⅲ | 市場と経済の分析・数量分析と確率・統計 |
例えば、最初の試験では科目Ⅰと科目Ⅱの合格を目指し、次の試験で科目Ⅲに挑戦するといった学習計画も考えられます。
あるいは、勉強時間を十分に確保できない場合には、まず科目Ⅰだけに集中する方法もあります。
大切なのは、自分が確保できる勉強時間や理解度に応じて、無理のない学習計画を立てることです。
まとめ:証券アナリストは効率的な勉強法で3カ月合格を目指そう
今回は、証券アナリスト1次試験に3カ月で合格するための勉強法と学習スケジュールを紹介しました。
重要なポイントを整理すると、次のとおりです。
3カ月で合格するためのポイント
- 勉強時間の目安は200~300時間。3カ月なら週20時間、合計240時間程度を一つの目標にする
- 1カ月目は基礎のインプットと対応する過去問を並行して進める
- 2カ月目は過去問を中心に学習し、典型問題を自力で解けるようにする
- 3カ月目は本番形式の演習と苦手分野の復習に取り組む
- 難問にこだわりすぎず、基本問題や頻出問題を優先する
- 勉強時間を確保できない場合には、科目を絞って受験することも検討する
証券アナリスト試験は決して簡単な試験ではありませんが、正しい勉強法を実践し、計画的に学習を進めれば、働きながらでも合格を目指せます。
特に、短期間での合格を目指す方は、インプットとアウトプットを並行して進めることを意識してください。
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